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胆道閉鎖症

読み方:タンドウヘイサショウ

English:biliary atresia=congenital biliary atresia

学会ポスター使用頻度:C

胆道閉鎖症(BiliaryAtresia)は、新生児や幼児期に発症する重要な肝臓および胆道の疾患の一つで、胆道の形成や機能に異常があるため、胆汁の流れが阻害される状態を指します。
この疾患は、胆汁が正常に肝臓から腸に排泄されないため、胆汁の蓄積、肝臓の損傷、肝硬変、肝不全などの重篤な合併症を引き起こすことがあります。
以下に、胆道閉鎖症に関する詳細な情報を提供します:

**胆道閉鎖症の主な特徴**:

1.**先天性の疾患**:
胆道閉鎖症は、胎児の発育過程中に起こり、生まれつきの疾患です。
胆道の形成が正常に進行せず、肝臓から十二指腸への胆汁の流れが阻害されます。

2.**黄疸**:
胆道閉鎖症の最初の症状の一つは、新生児期に黄疸(皮膚と白目が黄色くなる症状)が現れることです。
これは胆汁の排泄が阻害されるためです。

3.**腹部の膨満**:
腹部が膨満し、肝臓が拡大することがあります。
この腹部の膨満感は、胆汁が肝臓に滞留することによるものです。

4.**白便**:
胆汁が正常に排泄されないため、便が白っぽくなります。
これは便中に胆汁の色素が不足するためです。

5.**肝硬変および肝不全**:
治療されないまま胆道閉鎖症が進行すると、肝臓に損傷が蓄積し、肝硬変や肝不全などの合併症が発生する危険性があります。

**胆道閉鎖症の治療**:

胆道閉鎖症は早期に診断され、治療が開始されることが重要です。
治療の主要な方法は手術です。
手術の目的は、閉塞された胆道を修復し、胆汁の流れを回復させることです。
以下は一般的な治療ステップです:

1.**カソウ腔造設術(Kasaiprocedure)**:
この手術では、肝臓から胆道への新しい経路を作成し、胆汁の流れを改善しようとします。
この手術は生後2か月以内に行うことが一般的です。

2.**肝移植**:
カソウ腔造設術が成功しない場合や合併症が進行する場合、肝臓移植が必要となることがあります。
肝臓移植は、健康なドナーから肝臓を受け取る手術です。

**予後**:

胆道閉鎖症の予後は、早期の診断と適切な治療に大きく依存します。
早期に治療が行われると、肝臓の損傷が最小限に抑えられ、多くの患者が正常な生活を送ることができます。
しかし、適切な治療を受けない場合、胆道閉鎖症は重篤な合併症を引き起こし、生命予後が著しく悪化する可能性があります。
したがって、早期の診断と治療が極めて重要です。

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