読み方：対光反射

English：PhotopupillaryReflex

学会ポスター使用頻度：C

対光反射（PhotopupillaryReflex）は、眼の瞳孔が強い光刺激に対して反応する生理的な現象です。
この反射は、瞳孔が明るい環境で光を制御し、視覚システムを保護する役割を果たします。
以下に、対光反射の主要な特徴と仕組みについて説明します。

対光反射の主な特徴:

1.瞳孔の収縮:
対光反射において、瞳孔は強い光刺激に対して収縮します。
この収縮により、瞳孔の直径が縮小し、眼に入る光の量が減少します。

2.保護機能:
対光反射は、強い光が網膜に過度に入り込んで視覚障害を引き起こすのを防ぎます。
瞳孔の収縮により、視神経への光の過剰な刺激が緩和され、視覚システムが保護されます。

3.自律神経の調節:
対光反射は自律神経の一部であり、自動的に行われます。
これは、意識的な制御が必要ない反射的なプロセスです。

対光反射の仕組み:

1.光刺激の受容:
眼の角膜と水晶体が光を受け取り、その情報は視神経を介して大脳皮質に送信されます。

2.視神経の情報処理:
大脳皮質では、光の強さが評価され、その情報が視交叉上核（Edinger-Westphal核）と呼ばれる神経核に伝えられます。

3.対光反射の制御:
視交叉上核は、強い光刺激に応じて副交感神経を刺激します。
副交感神経は瞳孔の収縮を調整し、瞳孔を収縮させます。

4.瞳孔の収縮:
副交感神経の刺激により、瞳孔の平滑筋が収縮し、瞳孔の直径が縮小します。
これにより、明るい環境での光の量が調整されます。

5.光刺激への対応:
瞳孔が収縮することで、網膜への入射光量が調整され、明るい環境での視覚快適性が向上します。

対光反射は生理学的な反射であり、ほとんどの人に見られます。
しかし、一部の疾患や薬物の影響を受けることがあり、異常な反応を示すことがあります。
医師は、異常な対光反射が視覚システムや神経系に問題を示す可能性があるかどうかを評価し、適切な検査や治療を提供することがあります。