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動揺歯

読み方:ドウヨウシ

English:MobilityofTeeth

学会ポスター使用頻度:C

「動揺歯」(MobilityofTeeth)は、歯科学の用語で、歯の根部が骨に対して適切に固定されていない状態を指します。
通常、健康な歯は歯槽骨(歯を支える骨)にしっかりと固定されており、動かないようになっています。
しかし、さまざまな歯科問題や疾患によって、歯が不安定になり、軽度から重度の動揺が生じることがあります。

以下に、動揺歯に関する詳細を解説します:

動揺歯の原因:

1.歯周病(歯槽骨疾患):
歯周病は最も一般的な動揺歯の原因です。
歯周病は歯肉の炎症や歯槽骨の吸収により、歯の支持組織が損傷され、歯が不安定になります。

2.歯を固定する組織の損傷:
歯を固定するために重要な歯肉、歯槽骨、セメント質(歯の表面を覆う物質)が損傷されることがあります。
これにより、歯の固定が弱まり、動揺が生じます。

3.歯噛み症:
歯ぎしりや食いしばりなどの歯噛み症状が続くと、歯の支持組織に圧力がかかり、歯が動揺する可能性があります。

4.外傷:
歯に外傷が加わると、歯の根部や周囲の組織が損傷され、歯が不安定になることがあります。

動揺歯の程度:

動揺歯の程度は、軽度から重度までさまざまです。
歯科医師は、動揺歯の程度を診断し、以下のように分類します:

GradeI(軽度の動揺):
歯は軽度に動きますが、通常の咬合圧力では安定しています。

GradeII(中程度の動揺):
歯は咬合圧力がかかると動きますが、休息時には安定しています。

GradeIII(重度の動揺):
歯は咬合圧力がなくても動き、不安定です。

GradeIV(極度の動揺):
歯は非常に不安定で、咬合圧力がかかるかどうかに関わらず動きます。

治療:

動揺歯の治療は、その原因に応じて異なります。
歯周病が原因である場合、歯周病治療が行われ、歯肉と歯槽骨の健康を改善し、歯の安定性を回復させることが目指されます。
外傷が原因の場合、歯科医師は適切な治療法を提供します。
また、歯噛み症が関与している場合、歯科医師は歯ぎしりや食いしばりを管理する方法を提案することがあります。

動揺歯は放置すると歯の損傷や歯周病の進行を招く可能性があるため、早期の診断と治療が重要です。
歯科医の指導のもとで適切な治療を受けることで、歯の健康を保つことができます。

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