読み方：ダエキ

English：saliva

学会ポスター使用頻度：C

唾液（だえき、または「つば」）は、口腔内に存在する液体で、口の中で生成される体液です。
唾液は消化、口腔の保護、発音の支援などさまざまな役割を果たします。
以下に、唾液に関する詳細な情報を提供します：

**唾液の主な構成成分**:
1.**水**:
唾液の主成分であり、液体の基本的な部分を占めています。
2.**酵素**:
唾液には消化を補助するいくつかの酵素が含まれています。
最も重要なものはアミラーゼです。
アミラーゼは炭水化物の消化を助け、食べ物をブドウ糖やその他の単糖に分解します。

3.**ミューカス（粘液）**:
ミューカスは唾液を粘り気のある液体にし、食べ物を滑らかにして飲み込みやすくします。
4.**電解質**:
唾液にはナトリウム、カリウム、クロール、リン、カルシウムなどの電解質が含まれており、体内の酸塩基平衡を維持する役割があります。
5.**免疫因子**:
唾液には抗菌物質や免疫因子が含まれており、口腔内の微生物に対する免疫応答をサポートします。

**唾液の役割**:
1.**消化**:
唾液中のアミラーゼは、炭水化物の消化を開始します。
唾液に含まれる酵素により、食べ物が消化され、栄養素が吸収されやすくなります。
2.**口腔の保護**:
唾液は口腔内の粘膜を潤し、保護します。
また、口内の微生物の増殖を抑制し、歯のエナメル質を保護します。
3.**発音の支援**:
唾液は舌や口蓋との摩擦を減少させ、発音を助ける役割を果たします。
4.**食事の滑りやすさ**:
唾液により、食べ物が滑りやすくなり、飲み込みがしやすくなります。
5.**嚥下のサポート**:
唾液は食物を滑らかにし、嚥下をスムーズにする役割を果たします。

**唾液の量と分泌**:
-唾液は、唾液腺と呼ばれる特定の器官から分泌されます。
主要な唾液腺には、耳下腺、顎下腺、舌下腺が含まれます。
-唾液の分泌は咀嚼や食事の刺激によって増加し、食べ物を摂取する際に最も多く分泌されます。
また、唾液の分泌は感情やストレスにも影響されることがあります。

唾液は体内のさまざまな機能に不可欠であり、健康な口腔および消化系の維持に重要です。
唾液の過剰な減少（乾燥症候群など）や異常な分泌（過剰な唾液分泌など）は、健康問題の兆候となることがあり、専門的な評価と治療が必要です。