読み方：チアノーゼ

English：cyanosis

学会ポスター使用頻度：A

チアノーゼ（Cyanosis）は、皮膚や粘膜が青紫色に変色する医学的な症状で、通常、酸素供給が不足している場合に現れます。
この青紫色の変色は、体組織が酸素不足であることを示す兆候の一つであり、重要な臨床的な指標です。
以下に、チアノーゼについて詳しく解説します:

**チアノーゼの主な特徴**:

1.**皮膚と粘膜の変色**:
-チアノーゼは、通常、口唇、爪、指先、足先などの皮膚および口腔内の粘膜が青紫色に変色する症状です。
この色の変化は、酸素不足によってヘモグロビンが酸素を運ぶ能力を失った結果です。

2.**酸素供給不足の兆候**:
-チアノーゼは、酸素供給が不足していることを示す兆候であり、酸素飽和度が低いことを示す場合があります。
これは、酸素濃度が低い血液が体組織に供給されていることを意味します。

**チアノーゼの原因**:

1.**低酸素血症**:
-チアノーゼの主要な原因は、低酸素血症です。
これは、血液中の酸素の濃度が低い状態を指します。
低酸素血症は、呼吸器疾患、心臓疾患、血液疾患、高山病など、さまざまな状況で引き起こされます。

2.**心臓疾患**:
-先天性心臓疾患や心臓の弁膜疾患など、心臓の機能障害がチアノーゼを引き起こすことがあります。
これらの疾患では、酸素が十分に体に供給されないため、青紫色の変色が見られます。

3.**呼吸器疾患**:
-慢性閉塞性肺疾患（COPD）、肺塞栓症、肺炎などの呼吸器疾患も、低酸素血症を引き起こし、チアノーゼの原因となることがあります。

4.**血液疾患**:
-血液中のヘモグロビン量が不足する場合、酸素運搬能力が低下し、チアノーゼが発生する可能性があります。

5.**冷暖房不全**:
-寒冷な環境での過度の寒さや、全身性の循環不全などが、皮膚のチアノーゼを引き起こすことがあります。

**チアノーゼの評価と治療**:
-チアノーゼは、医師による詳細な評価と診断が必要です。
原因によって異なる治療法が存在します。
治療の目的は、基本的な疾患や病態を対処し、酸素供給を改善することです。
治療は個々の症例に応じてカスタマイズされます。

チアノーゼは、重大な健康問題の兆候であるため、早期の評価と適切な治療が重要です。
症状が現れた場合、医療専門家に相談することをお勧めします。