学会ポスター用語解説
> 猿手猿手
読み方:サルテ
English:Ape Hand
学会ポスター使用頻度:B
猿手(ApeHand)は、神経学や臨床医学の文脈で使用される用語で、特定の神経障害や病態に関連する症状を表す言葉です。
具体的には、上肢の筋肉や神経の機能が影響を受けて、手の形状や動きに変化が生じる状態を指します。
以下に、猿手の特徴と一般的な原因を説明します:
特徴:
1.拇指の離陸(Oppositionの喪失):
猿手の特徴的な症状の一つは、拇指と他の指を対向させる能力(拇指の離陸)の喪失です。
通常、拇指は他の指と対向させることができ、細かな作業や物をつかむのに重要です。
猿手の場合、拇指は手のひらに近い位置に位置し、対向できません。
2.手関節の伸展:
猿手では、手関節が伸展し、手首がやや湾曲した状態が見られることがあります。
これは、特に中枢神経系の障害に起因することが多いです。
3.指の屈曲:
猿手では、指が部分的に曲がり、指の第一関節(指の付け根の関節)が伸展した状態になることがあります。
一般的な原因:
猿手の症状は、中枢神経系や末梢神経系の障害によって引き起こされることがあります。
一般的な原因としては以下が挙げられます:
1.尺骨神経損傷(尺骨神経麻痺):
尺骨神経は、手首から手の指にかけての運動や感覚を制御する神経であり、尺骨神経損傷によって猿手の症状が現れることがあります。
2.頸椎損傷:
頸椎(首の骨)の損傷や圧迫によって、中枢神経系への影響が生じ、猿手の症状が現れることがあります。
3.神経筋障害:
神経筋障害(例:ギラン・バレー症候群)や神経変性疾患(例:アミオトロフィック・ラテラルスクレローシス)など、神経系の病態に関連する疾患でも猿手の症状が見られることがあります。
猿手の治療は、その原因に依存します。
原因が神経損傷である場合、リハビリテーションや物理療法が役立つことがあります。
原因が神経変性疾患のような進行性の疾患である場合、対症療法が主な治療となることがあります。
正確な診断と治療のために、医療専門家との相談が重要です。
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