学会ポスター用語解説
> 吸痰吸痰
読み方:キュウタン
English:Suctioning
学会ポスター使用頻度:C
吸痰(Suctioning)は、気道や呼吸器から分泌物や異物を除去する医療的な処置です。
吸痰は通常、患者が痰を排除できない場合や、気道が詰まりやすい状況で使用されます。
以下に、吸痰について詳しく解説します:
吸痰の目的:
吸痰は、主に次の目的で行われます:
1.気道の確保:
患者の気道を確保し、通気を維持します。
気道が詰まると、酸素供給が不足し、呼吸困難な状態になる可能性があります。
2.分泌物の除去:
呼吸器から分泌物(痰)を除去し、呼吸をスムーズにします。
痰が気道を詰まらせると、酸素交換が妨げられるため、肺の機能に影響を及ぼします。
吸痰の方法:
吸痰は、以下の2つの主要な方法で行われます:
1.口腔吸痰(OralSuctioning):
口からの分泌物を吸引する方法です。
通常、ソフトな吸引カテーテルが使用され、患者の口内から分泌物を取り除きます。
この方法は、意識のある患者や自分で咳き込むことができる患者に対して使用されます。
2.気管吸痰(TrachealSuctioning):
気管チューブまたは気管切開チューブを介して気道から分泌物を吸引する方法です。
この方法は、通常、意識が低下している患者や自力で分泌物を排除できない患者、または人工呼吸器を使用している患者に対して行われます。
吸痰の注意点:
吸痰は慎重に行わなければならず、以下の注意点が重要です:
-感染予防:
吸痰は感染のリスクを増加させる可能性があるため、感染対策を徹底する必要があります。
手洗いや手袋の着用、吸引装置の清潔さが重要です。
-適切な装置と技術の使用:
吸痰には適切な吸引装置を使用し、正確な技術で行う必要があります。
無駄に力を入れたり、気道を傷つけないように慎重に行います。
-痰の性状の観察:
吸痰前に痰の性状を観察し、必要に応じて適切な吸痰の種類と方法を選択します。
-患者の快適さ:
吸痰は患者にとって不快な処置であるため、患者の快適さと安心感を考慮することが重要です。
適切な鎮静や鎮痛薬の使用が検討されることもあります。
吸痰は呼吸ケアの一部であり、重要な医療処置です。
適切に実施されると、気道の確保と分泌物の除去に寄与し、患者の呼吸機能を改善します。
しかし、注意深い実施と感染対策が不可欠です。
医療専門家や看護師が吸痰を行う際には、患者の安全と快適さを確保するために慎重に行動します。
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