読み方：キョウク

English：chest pains

学会ポスター使用頻度：C

「胸苦（胸苦しい、胸が痛む）」という症状は、胸部に不快感や痛みを感じる状態を指します。
胸苦はさまざまな原因によって引き起こされる可能性があり、痛みや圧迫感、窒息感、不快感などが含まれることがあります。
以下に、胸苦の主な原因と可能性のある病態について解説します：

1.冠動脈疾患（CoronaryArteryDisease,CAD）:
冠動脈に狭窄や閉塞が生じると、心筋への血流が不足し、狭心症（狭心症性胸痛）や心筋梗塞（心筋梗塞性胸痛）などが発生し、胸部痛を引き起こします。

2.心臓弁膜疾患:
心臓弁膜に異常がある場合、血液の流れが制限されることがあり、それに伴う胸痛が生じることがあります。

3.消化器系疾患:
胃食道逆流病（逆流性食道炎）、胃潰瘍、胆石症、$80F0腺炎など、消化器系の問題が胸部不快感を引き起こすことがあります。

4.肺疾患:
呼吸器疾患や肺感染症、気胸、肺塞栓症などが、胸部の不快感や痛みを引き起こす可能性があります。

5.筋骨格系の問題:
筋肉や骨格系の疾患、肋間神経痛、関節炎、捻挫、筋肉の過度な緊張などが、胸部痛や不快感の原因となることがあります。

6.不安やストレス:
心身症状として、不安やストレスが胸部の不快感や痛みを引き起こすことがあります。
これは特に緊張型頭痛と関連することがあります。

7.その他の疾患:
胸腔内の異常、胸部の外傷、脊髄障害、感染症、腫瘍、神経障害など、さまざまな疾患が原因となる可能性があります。

胸苦の症状が現れた場合、原因を特定し適切な治療を行うためには医師の評価が不可欠です。
特に急性の胸痛や胸部不快感は、心臓疾患や肺塞栓症など重大な疾患の兆候として注意が必要です。
胸部痛や不快感が持続する場合、または他の症状と合わせて発症した場合は、早急に医療専門家に相談し、適切な評価と治療を受けることが重要です。