読み方：クローヌス

English：clonus

学会ポスター使用頻度：D

「クローヌス」（Clonus）は、神経学の用語の一つで、特定の神経刺激に対する筋肉の反応の異常を指します。
クローヌスは通常、筋肉が急激に反復的な収縮と弛緩を繰り返す現象です。
この現象は神経系の障害や疾患に関連しており、診断や評価の一部として重要な情報を提供します。

以下に、クローヌスの特徴と関連する状態について解説します。

**クローヌスの特徴**

1.**反復的な収縮**:
クローヌスでは、特定の筋肉が反復的に収縮と弛緩を繰り返します。
これは通常、特定の神経刺激や運動の結果として起こります。

2.**速さと強度**:
クローヌスは非常に速く、筋肉の収縮は一瞬で起こります。
また、収縮は強力で、触れると明確に感じられます。

3.**脊髄反射**:
クローヌスは脊髄反射の一部として発生することがあり、特に膝蓋腱反射などで見られます。
医師はこれらの反射を評価し、神経系の状態を把握します。

**クローヌスと関連する状態**

1.**上位運動ニューロン障害**:
クローヌスは、上位運動ニューロン障害に関連しており、中枢神経系（脳や脊髄）の障害や疾患に起因することがあります。
例えば、脳卒中、脊髄損傷、運動ニューロン疾患などが挙げられます。

2.**神経障害**:
クローヌスは、特定の神経障害や疾患の症状として現れることがあります。
例えば、多発性硬化症（MS）、脊髄疾患、糖尿病性神経障害などがあります。

3.**薬物の副作用**:
一部の薬物や薬剤の副作用として、クローヌスが現れることがあります。
これは特定の薬物が神経系に影響を与えるためです。

4.**発作性障害**:
一部のてんかんや発作性障害の状態では、クローヌスが発作の一部として現れることがあります。

クローヌスは神経系の異常を示唆する重要な兆候であり、診断と治療に役立ちます。
クローヌスが現れる場合、医師は患者の詳細な評価を行い、その背後にある原因を特定し、適切な治療プランを立てることがあります。