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肛門脱

読み方:コウモンダツ(ダッコウ)

English:prolapse of anus(proctoptosia)

学会ポスター使用頻度:C

肛門脱(脱肛、RectalProlapse)は、直腸(rectum)が体外に突出する状態を指します。
これは通常、直腸の内壁が体外に押し出され、肛門周りの組織から突き出ることで発生します。
肛門脱は通常痛み、不快感、排便障害を引き起こすことがあり、医学的な治療が必要な場合があります。

以下は、肛門脱に関する詳細な解説です。

**肛門脱の種類**:

1.**全腸脱(CompleteRectalProlapse)**:
直腸の全体が体外に突出します。
肛門脱の最も重度の形態であり、肛門周りの組織も一緒に突出します。

2.**部分腸脱(PartialRectalProlapse)**:
直腸の一部が体外に突出します。
これは全腸脱よりも軽度の状態で、直腸の一部が外に出ることがあります。

3.**内腸脱(InternalRectalProlapse)**:
直腸の内壁が突出し、直腸が体内で逆転してしまう状態です。
これは一般的には外からは見えず、症状が軽度の場合があります。

**肛門脱の原因**:

肛門脱の原因は複数ありますが、主な要因には以下のようなものが含まれます。

1.**筋肉の弱点**:
肛門周りの筋肉(肛門括約筋)が弱体化することで、直腸が突出しやすくなります。

2.**腸内圧の増加**:
高度な便秘、重い持ち上げ作業、妊娠、または出産などによって、腸内圧が増加し、肛門脱を引き起こす可能性があります。

3.**老化**:
年齢とともに組織の弾力性が失われ、肛門脱のリスクが増加することがあります。

**症状**:

肛門脱の症状には以下が含まれます。

1.直腸の突出感
2.肛門周りの不快感や痛み
3.便失禁
4.排便障害
5.血便

**治療**:

肛門脱の治療は、脱肛の程度、患者の年齢、健康状態などに基づいて決定されます。
治療の選択肢には以下が含まれます。

1.**保存療法**:
軽度の脱肛の場合、食事療法、便秘の管理、骨盤底筋のトレーニングなどの保存的なアプローチが試されます。

2.**外科的治療**:
重度の脱肛の場合、外科手術が必要な場合があります。
手術の種類は、脱肛のタイプに応じて異なります。
手術には腹腔鏡手術や開腹手術などが含まれます。

肛門脱は、医師の診断と治療が必要な病態です。
脱肛の症状に悩む場合、早期の診断と適切な治療が合併症を予防し、症状を改善するのに役立ちます。

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