学会ポスター用語解説
> 口腔顔面失行口腔顔面失行
読み方:コウクウガンメンシッコウ
English:Bucco facial disabilility
学会ポスター使用頻度:C
口腔顔面失行(OrofacialDyskinesia)は、顔面や口腔の筋肉の制御が失われ、不随意な動きや筋肉の緊張が起こる神経障害や疾患の症状の一つです。
これは通常、基底核や大脳皮質などの脳の特定の領域の損傷や機能障害によって引き起こされます。
以下に、口腔顔面失行について詳しく解説します。
口腔顔面失行の特徴:
1.不随意な動き:
口唇、舌、顎、頬などの顔面や口腔の筋肉が不随意に動くことがあります。
これには、無目的な口の開閉、顔のひねり、舌の出し入れなどが含まれます。
2.筋肉の緊張:
口腔顔面失行の患者は、特定の筋肉群の緊張が増加し、表情が歪むことがあります。
これにより、笑顔や口を閉じることが難しくなることがあります。
3.言語の障害:
口腔顔面失行は、発声や言語の制御にも影響を及ぼすことがあり、言語障害の症状が現れることがあります。
4.食事や摂食の難しさ:
顔面や口腔の筋肉の不正常な動きや緊張により、食事や摂食が難しくなり、嚥下困難などの問題が生じることがあります。
口腔顔面失行の原因:
口腔顔面失行は、主に以下のような要因によって引き起こされることがあります。
1.薬物関連:
特定の薬物、特に抗精神病薬や抗不安薬、抗てんかん薬などの神経系に影響を及ぼす薬物の副作用として口腔顔面失行が発生することがあります。
2.神経変性疾患:
パーキンソン病、ジストニア、ハンチントン病など、神経系の変性疾患によって引き起こされることがあります。
3.脳損傷:
脳損傷、脳卒中、脳外傷などが口腔顔面失行の原因となることがあります。
口腔顔面失行の治療:
口腔顔面失行の治療は、原因や症状の程度に応じて異なります。
一般的な治療法には以下が含まれます。
1.薬物療法:
薬物によって筋肉の制御を改善する試みが行われます。
ただし、薬物療法は原因によっては効果が限定的であることがあります。
2.物理療法:
物理療法やリハビリテーションプログラムは、筋肉の制御を向上させるのに役立つことがあります。
3.言語療法:
言語聴覚士による言語療法が、言語障害の管理や改善に寄与することがあります。
4.手術:
重度の口腔顔面失行の場合、脳深部刺激療法などの手術的アプローチが検討されることがあります。
口腔顔面失行は、その原因や症状の程度によって異なるアプローチが必要です。
専門家の指導のもとで適切な治療プランが立てられ、患者の生活の質を向上させるために努力されます。
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