読み方：コツバンテイ

English：pelvic floor

学会ポスター使用頻度：C

骨盤底は、骨盤の底部に位置する重要な解剖学的領域です。
骨盤底は、骨盤の骨、筋肉、靭帯、膜などから構成されており、多くの生理的機能とサポート機能を担っています。
以下に、骨盤底の役割と関連する概念を解説します。

1.構造:
-骨盤底は、仙骨（sacrum）と座骨（ischium）の骨、骨盤内の筋肉、膜、靭帯から構成されています。
主な筋肉には、恥骨直筋（pubococcygeusmuscle）、坐骨筋（ischiococcygeusmuscle）、尾骨筋（iliococcygeusmuscle）が含まれています。
これらの筋肉は、骨盤底のサポートと制御に重要です。

2.機能:
-骨盤底は複数の生理的機能を支えます。
主な機能には以下が含まれます：
-尿道と直腸をサポートし、尿と便のコントロールを助ける。
尿失禁や便失禁を防ぐ役割があります。
-骨盤内臓（子宮、膀胱、直腸）の位置を維持し、安定させる。
-性交時の快感を増加させる。
骨盤底筋肉の収縮は、性的興奮とオーガズムに関連しています。
-腰椎のサポートを提供し、体幹の安定性を向上させる。
-妊娠中に胎児を支え、出産時における子宮の適切な位置を維持する。

3.骨盤底の強化:
-骨盤底の筋肉は、強化することができます。
これにより、尿失禁や便失禁を予防または軽減することが可能です。
骨盤底筋トレーニング（ケゲル運動とも呼ばれる）は、これらの筋肉を強化するための一般的な方法です。

4.骨盤底の問題:
-骨盤底の筋肉や組織に問題が生じると、尿失禁、便失禁、骨盤臓器の下垂（膀胱脱、子宮脱など）、性的機能の障害などが発生する可能性があります。
これらの問題は、産後、加齢、手術、慢性的な圧力への曝露などが原因となることがあります。

骨盤底は、身体の中で非常に重要な役割を果たす領域であり、その健康と機能は個人の生活の質に影響を与えることがあります。
骨盤底の問題を持つ場合、医療専門家や理学療法士と協力して適切な管理方法を見つけることが重要です。