学会ポスター用語解説
> コンパートメント症候群コンパートメント症候群
読み方:コンパートメントショウコウグン
English:compartment syndrome
学会ポスター使用頻度:C
コンパートメント症候群(CompartmentSyndrome)は、特定の部位内で圧力が異常に高くなり、組織や血管に損傷を与える医学的状態を指します。
通常、身体内の筋肉、神経、血管などは「コンパートメント」と呼ばれる区画に分かれており、それぞれのコンパートメント内の圧力が増加することが、コンパートメント症候群の特徴です。
以下に、コンパートメント症候群について詳しく解説します:
1.原因:
-コンパートメント症候群は、通常、急性外傷、筋肉の損傷、手術、骨折、圧迫包帯の過度な圧力、出産時の長時間の圧迫など、外部からの圧力や内部からの腫れによって引き起こされます。
-この状態では、コンパートメント内の組織(主に筋肉)が圧迫され、血流が制限され、組織への酸素供給が減少します。
2.症状:
-コンパートメント症候群の主な症状には、以下のようなものが含まれます:
-激痛
-腫れ
-組織が硬くなる感覚
-組織の色が変化する(通常は紫色や青紫色になる)
-麻痺や感覚障害(進行した場合)
3.診断:
-コンパートメント症候群は臨床的な診断に基づいて確定されることがあります。
主要な症状や身体所見、症状の進行に注意を払い、圧縮性疾患として警戒します。
-場合によっては、圧力測定(圧力試験)を行って、コンパートメント内の圧力が異常に高いことを確認することがあります。
4.治療:
-コンパートメント症候群の治療は緊急かつ迅速な処置が必要です。
治療の主要な目標は、圧力を解放し、組織に正常な血流を復旧させることです。
-手術的な処置(ファシオトミー)が最も一般的であり、圧力の高いコンパートメント内の組織を切開して圧力を解放します。
必要に応じて再評価や二次手術も行われることがあります。
コンパートメント症候群は、早期に診断し、迅速に適切な治療を行うことが不可欠です。
治療が遅れると、組織の壊死や持続的な障害を引き起こす可能性があるため、専門的な医療の提供が重要です。
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