読み方：コキザミホコウ

English：short-stepped gait

学会ポスター使用頻度：C

小刻み歩行（ShufflingGait）は、特定の歩行パターンを指す医学的な用語です。
この歩行パターンは通常、下肢の筋肉や神経系の問題に関連しており、特定の病態や疾患に見られます。
以下に、小刻み歩行に関する詳細な解説を提供します。

小刻み歩行の特徴:

小刻み歩行は次のような特徴を持つことがあります。

1.歩幅の狭さ:
小刻み歩行の患者は、通常よりも歩幅が狭く、足を前に進める距離が短い傾向があります。

2.足の引きずり:
患者は足を地面に引きずるように歩くことがあり、足を十分に持ち上げないことが特徴です。

3.体の前傾:
体を前に傾け、頭が前方に突き出すことがよくあります。

4.歩行速度の低下:
通常、小刻み歩行は歩行速度の低下と関連しており、歩くのに時間がかかることがあります。

小刻み歩行の原因:

小刻み歩行はさまざまな疾患や病態に関連しています。
一般的な原因には以下が含まれます。

1.パーキンソン病:
パーキンソン病は、神経変性疾患であり、小刻み歩行がよく見られます。
この疾患ではドパミンの不足が中枢神経系に影響を与え、歩行障害を引き起こします。

2.薬物の副作用:
一部の薬物（例：抗精神病薬）は、小刻み歩行を引き起こす副作用を持つことがあります。

3.筋萎縮症:
筋肉が徐々に失われる筋萎縮症は、小刻み歩行の原因となることがあります。

4.神経変性疾患:
他の神経変性疾患、例えば多系統萎縮症（MSA）なども、小刻み歩行を引き起こす可能性があります。

5.脳卒中:
脳卒中による脳の損傷は、歩行障害を引き起こすことがあります。

治療:

小刻み歩行の治療は、その原因や基礎疾患に応じて異なります。
一般的な治療アプローチには、以下のようなものが含まれます。

1.薬物療法:
パーキンソン病などの神経変性疾患に対する薬物療法が提供されます。

2.理学療法:
理学療法士によるリハビリテーションプログラムが、歩行改善をサポートするために使用されます。

3.補助具:
歩行をサポートするために歩行器や杖が使用されることがあります。

小刻み歩行は患者の生活に影響を与える可能性があるため、早期の評価と適切な治療が重要です。
個々の状況に応じて、医師や専門家と協力して適切な治療プランを策定することが必要です。