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括約筋温存術

読み方:カツヤクキンオンゾンジュツ

English:sphincter preserving operation

学会ポスター使用頻度:C

括約筋温存術(Sphincter-SparingSurgery)は、直腸がんの治療において、括約筋(sphincter)を保存しながら腫瘍を摘出する手術のことを指します。
この手術は、患者の大腸がんが直腸に位置し、腫瘍の位置や大きさに応じて行われます。
括約筋は、肛門の周りに存在し、便意をコントロールし、排便時に便を保持する役割を果たしています。
括約筋の機能を維持することは、患者の生活の質を高めるために非常に重要です。

以下に、括約筋温存術に関する詳細を解説します:

**括約筋温存術の目的**:
-患者の大腸がんを治療する一方で、括約筋をできるだけ保持し、肛門の正常な機能を維持することが主要な目的です。
これにより、排便のコントロールが維持され、便意を感じる能力が維持されます。

**手術の実施**:
-括約筋温存術は、外科医によって患者の特定の病状や腫瘍の位置に基づいて計画されます。
手術は通常、腹部手術(開腹手術)または腹腔鏡下手術(ミニマリンバリアトミー)のいずれかで行われます。

-腫瘍が括約筋に近い場合、一部の括約筋を切除せずに腫瘍を取り除くことが試みられます。
これは、腫瘍が十分に小さく、括約筋を保持する余地がある場合に適しています。

**手術の適応**:
-括約筋温存術は、腫瘍の位置や大きさに応じて適用されます。
一般的な適応には以下が含まれます: -腫瘍が括約筋から遠い位置にある場合。
-腫瘍が小さく、括約筋を保持できる場合。
-患者が手術に適した一般的な健康状態にある場合。

**リハビリテーション**:
-括約筋温存術の後、患者は通常、排便のコントロールを回復し、正常な排便パターンを取り戻すまで時間がかかることがあります。
リハビリテーションや物理療法が必要な場合があります。

**括約筋を切除する場合**: -括約筋を保存できない場合、全直腸切除術(TotalMesorectalExcision)が実施され、括約筋を含む直腸全体が切除されます。
その後、人工肛門(造設肛門)が必要になります。

括約筋温存術は、直腸がん患者の生活の質を改善し、排便のコントロールを維持するために重要な手術の選択肢の一つです。
患者と医師は、病状に基づいて最適な治療計画を立てる際に協力し、手術のリスクと利益を検討します。

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