読み方：パッチグラフト

English：patchgraft

学会ポスター使用頻度：C

パッチグラフト（PatchGraft）は、外科的な手術プロシージャの一部として使用される医療テクニックです。
このテクニックは、異常な組織や欠損した組織を修復または置換するために利用されます。
パッチグラフトは、患者の自身の組織（自家組織）または他の供給源から取得した組織（同種または異種組織）を用いて行われます。
以下に、パッチグラフトの主な用途とタイプについて説明します：

主な用途:

1.心臓手術:
-心臓外科で、心臓弁膜の修復や置換、心臓血管の修復にパッチグラフトが使用されます。
患者の自身の組織（例：心膜、動脈、静脈）または異なる供給源から取得した組織が使用されます。

2.血管手術:
-血管外科では、狭窄や瘤の修復、動脈瘤の修復にパッチグラフトが用いられます。
自家組織または人工のパッチ材料が使用されることがあります。

3.眼科手術:
-眼科手術では、角膜の瘢痕や穿孔、硝子体手術の際の視網膜の修復にパッチグラフトが使用されることがあります。

4.皮膚移植:
-皮膚移植の一部として、患者の自身の皮膚または供給源から取得した皮膚を用いて、熱傷、潰瘍、皮膚癌の切除部位などを修復するためにパッチグラフトが使用されます。

5.耳鼻咽喉科手術:
-耳鼻咽喉科手術では、鼓膜の穴を修復したり、中耳手術の際にパッチグラフトが使用されることがあります。

パッチグラフトのタイプ:

1.自家組織（自家パッチグラフト）:
-自身の組織が別の部位から採取され、同じ患者に再移植される。
例として、自身の皮膚、動脈、静脈、軟骨などが挙げられます。
自家パッチグラフトは免疫排斥反応のリスクが低いとされています。

2.同種パッチグラフト:
-同じ種の別の個体から採取された組織が使用される。
例として、家族や関連者からの臓器提供が挙げられます。
同種パッチグラフトは免疫排斥反応のリスクが高いことがあり、免疫抑制薬が必要な場合があります。

3.異種パッチグラフト:
-異なる種から取得した組織が使用される。
例として、動物の組織が挙げられます。
異種パッチグラフトは免疫排斥反応のリスクが高く、免疫抑制薬が必要な場合があります。

パッチグラフトは、異常な組織の修復や置換が必要な場合に非常に役立つ外科的手法です。
手術の種類や患者の状態に応じて、適切なパッチグラフトのタイプが選択されます。