読み方：ヒシン

English：exanthem；eruption

学会ポスター使用頻度：C

皮疹（ひしん、Rash）は、皮膚の表面に異常な変化が現れ、赤み、発赤、腫れ、かゆみ、発疹などが見られる症状です。
皮疹はさまざまな原因によって引き起こされ、単なるかゆみや赤みから、重篤な疾患の兆候となることもあります。
以下に、皮疹に関する詳細を解説します:

皮疹の一般的な原因:
1.アレルギー反応:
特定の食物、薬物、化粧品、植物、昆虫刺傷などに対するアレルギー反応が皮疹を引き起こすことがあります。
アレルギー性皮疹は通常、かゆみを伴います。

2.感染症:
ウイルス（水疱瘡、はしか、風疹）、細菌（扁平疱疹、蜂窩織炎）、真菌（カンジダ、白癬）などが皮膚感染症を引き起こす原因となり、それに伴う皮疹が発生します。

3.薬物副作用:
特定の薬物や薬剤に対する過敏反応が皮疹を引き起こすことがあります。
薬物アレルギーは、重篤な場合もあるため注意が必要です。

4.自己免疫疾患:
自己免疫性の疾患（全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎など）は、皮疹を伴うことがあります。

5.環境要因:
太陽光線や接触皮膚刺激物質による皮膚の反応が皮疹を引き起こすことがあります。
これは、太陽光線過敏症や接触皮膚炎として知られています。

6.ストレス:
ストレスや精神的な状態が皮疹を悪化させることがあります。
ストレスによるかゆみを伴う皮疹は「ストレス発疹」として知られています。

7.遺伝的要因:
一部の皮膚疾患は遺伝的な要因により、皮疹を引き起こすことがあります（例:
湿疹、乾癬）。

皮疹の診断と治療:
皮疹の診断と治療は、その原因に基づいて行われます。
診断には、身体の病歴の詳細な調査、皮膚検査、アレルギー検査、血液検査、必要に応じて組織の採取などが含まれます。
診断が確定された場合、適切な治療法が選択されます。

皮疹の治療は、原因によって異なりますが、一般的な治療法には以下が含まれます:

-アレルギー性皮疹への抗ヒスタミン薬の使用
-抗生物質の投与（感染症の場合）
-ステロイド軟膏の塗布
-薬物の中止または変更（薬物アレルギーの場合）
-炎症性皮膚疾患への免疫抑制薬の使用（自己免疫性疾患の場合）

皮疹は、皮膚の問題だけでなく、全身の健康状態を反映する場合もあります。
したがって、皮疹が発生した場合、医師に相談し、適切な評価と治療を受けることが重要です。