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フェイススケール

読み方:フェイススケール

English:FacialActionCodingSystem、FACS

学会ポスター使用頻度:C

フェイススケール(FacialActionCodingSystem、FACS)は、表情や顔の筋肉の動きを体系的に記録・分類するための体系的な方法論です。
FACSは、心理学、神経学、コミュニケーション研究、人間工学、映画製作、医学、認知科学など、さまざまな分野で利用されており、感情の表現や顔の運動に関する研究において重要なツールとして使われています。

以下に、FACSの主要な要点を説明します:

1.**開発者**:
FACSは、1960年代にアメリカの心理学者であるポール・エクマン(PaulEkman)とウォレス・フリーセン(WallaceV.Friesen)によって開発されました。
エクマンは感情と表情に関する研究で知られ、FACSを開発して感情の表現における顔の動きを標準化しました。

2.**目的**:
FACSの主な目的は、顔の筋肉による表情の動きを詳細かつ客観的に記録し、これを数値やコードに変換することです。
これにより、研究者は感情、コミュニケーション、心理的プロセスに関連する顔の表現を評価し、比較することができます。

3.**基本単位**:
FACSでは、顔の表情を基本単位(ActionUnit、AU)と呼ばれる単位に分解します。
各AUは特定の顔の筋肉の収縮に関連しており、それぞれが特定の表情要素を表現します。
たとえば、AU4は眉毛を上げることと関連しており、AU12は笑顔を形成することと関連しています。

4.**コーディング**:
FACSのユーザーは、観察した顔の動きをAUに関連付け、その強度や持続時間を評価するために特定のコーディング・スキームを使用します。
これにより、表情の評価が数値的で客観的に行われます。

5.**応用**:
FACSは、感情研究やコミュニケーション分野で幅広く利用されており、感情の認識、嘘発見、心理療法、人間工学設計、映画製作などに応用されています。
また、エクマンの研究は、彼の有名な「基本感情」理論につながり、感情の普遍性と顔の表現との関係を説明するのに貢献しました。

FACSは高度なスキルを必要とし、訓練を受けた専門家が使用することが一般的です。
また、感情の表現やコミュニケーションの理解において、非言語情報としての顔の重要性を調査するために役立つツールとして広く認識されています。

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