学会ポスター用語解説
> ICD(国際疾病分類)ICD(国際疾病分類)
読み方:アイシーディー(コクサイシッペイブンルイ)
English:International Classification of Diseases
学会ポスター使用頻度:C
国際疾患分類(International Classification of Diseases, ICD)は、世界保健機関(WHO)によって管理される、医療診断や疾患の分類体系です。ICDは、世界中の医療機関や保険会社、公衆衛生機関、疾患監視などの分野で広く使用されており、主に以下の目的で利用されます:
1. 診断と統計のための分類:
ICDは、医療診断を統一的に分類し、コード化するための体系です。これにより、診断情報をコンピューターシステムに記録し、病院や医療機関のデータベースで利用できます。また、統計データを収集し、疾患の発生率や死因の分析などに役立てられます。
2. 医療請求と保険:
医療請求や保険請求の際に、患者の診断情報をコード化し、適切な請求処理を行うのにICDコードが使用されます。これにより、医療サービスの課金や保険の処理が迅速化されます。
3. 疫学的研究と公衆衛生:
ICDは、疾患の発生率、分布、トレンドを研究し、公衆衛生政策を策定するためのデータを提供します。感染症の監視や流行の追跡、疾患の予防策の評価に役立ちます。
4. 臨床研究:
臨床試験や研究プロジェクトにおいて、被験者の診断情報を統一的に記録し、データを比較・分析するのにICDコードが用いられます。これにより、研究の信頼性と比較可能性が向上します。
ICDは定期的に改訂され、新しい疾患コードが追加されたり、既存のコードが修正されたりします。現在、ICD-10が国際的に広く使用されており、2022年にICD-11が導入されました。ICDは医療の国際的な共通言語としての役割を果たし、医療情報の整理と共有を助け、世界中の健康ケアに貢献しています。
ICDコードはアルファベットと数字で構成され、特定の疾患や診断を識別します。医療専門家や医療従事者は、患者の診断をICDコードに変換し、関連する医療情報を記録する際に使用します。
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